導入事例Customer Success

大阪府八尾市の医療法人貴医会 貴島中央病院は、1963年創立の地域に密着した伝統と実績のある一般病院です。病床数は99床で、中河内医療圏の高度急性期病院と連携し、地域の医療機関としての役割を果たしています。

貴島中央病院は2021年、IT投資を進める検討を開始しました。
「これまでの当院はカルテや出退勤管理など多くの業務が紙ベースで、連絡業務も電話にFAXと、メールさえ利用する文化がありませんでした。 病院への投資に関しては優先順位を付けており、まずは職員の処遇の改善を行い、次に業務の効率化を図るため院内のIT化を進めたい」と話すのは、貴島中央病院 事務長の杉原 直氏です。

杉原氏は八尾市の病院事務長会でITを用いた業務効率化について話をすると、そのメンバーからコムネットシステムを紹介されました。コムネットシステムに相談したところ、Wi-Fiの設置とPCの導入を中心とした業務効率化の提案を受けました。

コムネットシステムの提案は、各部署でPCおよびWi-Fiを活用する業務形態の改革です。
D-Link社のクラウド型ネットワーク管理サービス「Nuclias Cloud」と、それに対応する無線アクセスポイント「DBA-2520P」、PoE+給電に対応するギガビットL2スイッチ「DBS-2000-28MP」を提案しました。 またその他にも各部署に設置するPCや、UTM（Unified Threat Management）、ファイルサーバなど、トータルに院内LAN全般にわたる提案です。

「これまでは総務課にあるPCからしかインターネットに接続できませんでした。しかし今回、各部署に配置したPCからWi-Fiでインターネットに接続できるようになれば、業務を大幅に効率化することができます」と杉原氏。

同じメーカーの無線アクセスポイントとスイッチを使い、クラウド型のネットワーク管理サービスを導入、さらにコムネットシステムの運用保守サービス「CS Doctor」にも加入することで、高い運用性、保守性を実現する構成になっています。

CS Doctorは、ネットワークの運用保守サービスを中心に、コンサルティング・設計から、製品選定・セキュリティ対策、運用保守・サポートまでを包含したトータルサポートサービスです。 人手やITに関する知識が決して十分とは言えない中で、ICT環境の運用や問い合わせへの対応をコムネットシステムに任せて負担を軽減し、何か不足の事態が起きたり、不明なことがあったりした際には、相談窓口にもなります。

貴島中央病院では提案を採用した後、2022年4月からネットワーク導入をスタートしましたが、導入についても、「全てコムネットシステムにお任せして、導入もスムーズに進みました。 何かあったらすぐに相談に乗ってくれ、対応してくれましたので、大変なことは特にありませんでした」と総務課の堂山 響氏はコムネットシステムの対応を高く評価しています。

2022年6月、新たなネットワークは正式稼働をスタートし、業務の効率化へ一歩を踏み出しました。ITにあまり詳しくない先生や職員にはメールや共有フォルダの使い方などといった基礎的な部分から浸透を進めています。

「Wi-Fi導入は好評です。FAXの共有もメールでできるようになり、情報伝達が確実、快適になりました。先生方からは印刷が無線でできてとても便利だと言われています。看護師からはeラーニングを受講できるゲストWi-Fiが喜ばれています」と堂山氏はWi-Fiを評価します。 ネットワークの運用についてもとくに手が掛かるようなことはないと言います。
大きなトラブルは発生していませんが、万一何かあればコムネットシステムのCS Doctorが手厚い支援・対応を行う準備は整っており、安心してネットワークを利用できています。

提案から導入、現在は運用の支援を行っているコムネットシステムに対しては、「大変満足しておりまして、120点満点です。これからも色々と相談に乗ってもらえればと思います」と堂山氏より大変高い評価をいただきました。 最後にお二人に今後の展望をお聞きしました。

「患者さん用の病室Wi-Fiなども状況を見ながら検討していきたいと思います。この後はさらにICT化を進め、グループウェアや管理系のクラウドサービスを導入する相談をコムネットシステムさんにはすでにしていますし、 さらに将来的にはオーダリングシステムや電子カルテシステムなども検討していければと思います」と堂山氏は今後の展望を語りました。

杉原氏は、「昨今はランサムウェア対策も強く求められますので、セキュリティ対策にも充分留意しつつ、まだ正式には決まっていませんが病院の建て替えにあわせ、医療機器などのIT化もできるようにしていければと考えています」と語りました。